転職の基本としてベストな時期を知っておく

3年勤務してからがベスト時期

学生から社会人になって、希望や夢に胸を膨らませていたのは束の間、気が付くといつの間にか目の前の仕事に追われて、自分の将来設計を考える暇もないという嘆きの声も聞かれます。社会人になって3年も経てば、会社にも仕事にも慣れて、不満が目に付き始める頃合いです。どんな環境であれ不満がないはずはないのですが、それをきっかけに転職を考えるという人も少なくありません。

転職のきっかけや理由

このようにせっかく就職したものの、職場に対する不満が転職のきっかけや理由になることは多いようです。例えば会社のためにこれ以上は頑張れないと感じたり、別な仕事にやりがいを感じたり、あるいは給料の支払いが遅れたり、人間関係に嫌気が差したり、長時間労働で自分の時間が持てないなどといった不満です。
今の職場に留まった上で解消できる不満であれば良いのですが、そうでなければ転職することにより、自ら新たな環境に飛び込むことも必要なのかもしれません。

転職を考える時期

そこで転職を具体的に考える場合には、転職するタイミングを見極めることが大切です。社会人経験が浅いと、転職先で即戦力として期待される実力のレベルに達していないのに、不満ばかりが高まってすぐにも転職しようと焦りがちです。しかし一度手に入れた安定した身分を手放すのは大きなリスクなのであり、慎重に計画して実行する必要があるのです。
転職を成功させたいのであれば、少なくとも3年以上は会社勤めを続けて実務経験を積むことです。そして新卒採用のように一斉大量に就職活動をするのとは異なり、企業によって採用時期は違います。不意の欠員を補充するためや、業務拡大のためなど、緊急に募集するという場合も少なくありません。大手に限らず決算期を3月末とする企業が多いことを考えると、下半期に入る10月の採用を目標に、7月から8月に活動の焦点を当てるようにすると良いでしょう。
転職活動は、最初の一社で希望通りに決まるのは難しく、そのため数か月に及ぶと覚悟しておく必要があります。従って今の職場における賞与の支給時期や、退職金の支給を受けられるだけの勤続年数の確保や、自己都合による退職であっても失業保険金の給付額を最大にするような工夫が大切です。

冷静な状況分析と自己評価

「隣の芝生は青い」という言葉の通り、外からは良く見えても実際に中に入ってみればこれまで通りということもあり得ます。転職活動を始めてみて、自分を客観的に見つめたり、自分の実力を他者から評価されるといった経験から、改めて今の職場で自己実現を図るという結論に至っても良いのです。転職すると決めた以上は、何が何でも転職しようと思いつめると、却って自己実現が遠のく場合もあるので注意が必要です。