大手企業への転職には自己分析が不可欠です

まずは自己分析から

転職というのは、思いつきで始めて成功するものではありません。新卒であれば熱意とやる気で採用されても、転職の場合には即戦力として魅力のある人材であるかどうかが重要になります。「就職は縁」とも言われますが、お互いの希望が合致してこそ転職も成功するのであり、一方的な希望で押しかけても、上手く行くものではないのです。そのため転職をしようと決意したのであれば具体的に転職先を探す前に、まずは自分自身を客観的に分析してみる必要があります。

キャリアの棚卸

まずは社会人としての経験から、キャリアの棚卸が必要です。転職によって得ようと考えている将来のキャリアビジョンを、明確に思い描くのとは反対に、これまでの自分のキャリアを振り返るのです。
キャリアの棚卸は、これまでの自分を客観的に見つめ直す作業です。しっかりと時間を掛けて自分がこれまで何をしてきたのか、具体的に紙に書き出してみましょう。最初からきれいな時系列にまとめられるわけではないため、まずは思い出すことができる経験をすべて書き出します。そうしておいて、経験した職種のそれぞれにおいて、職務ごとにその実績を分類して行くと良いでしょう。

自己分析

また転職を成功させるためには、他者から見た自分を知っておく必要があります。人は自分自身を知っていると思っていますが、それは飽くまで自分の目から見た自分です。転職の際に自分を評価するのは他人であって自分ではないのですが、そこにズレがあるのに気が付かないでいると、転職活動も上手く行きません。
転職の理由やきっかけとなった出来事や不満も、もしかすると自分自身に問題があるのかもしれません。少なくとも、事態を改善しようと自分自身を変える努力をしたり、あるいは周囲を変えるために行動を起こすということが必要であるのかもしれません。にもかかわらず転職すればすべてが変わると甘い期待を抱いているのであれば、将来に渡って何度も同じ失敗を繰り返すことにもなりかねないのです。
従ってこのような自己分析は、転職の際にはもちろんのこと、定期的に行う必要があります。これまでの自分と今の自分、そして将来の自分を数年ごとに分析すると、自分の変化や傾向が浮かび上がって来るでしょう。
ただし何か嫌な経験をしたり失敗をした直後などには、誰であっても冷静に自己分析をすることが難しいものです。そのため一時的な感情に支配されることなく、客観的に自分を見つめることができるだけの余裕のある時を選んで、自己分析を行う必要があります。仮に自分一人では難しいようであれば、転職サービスのキャリアカウンセリングなどを利用すると良いでしょう。